あれ……アル、山田先生は?
えっ、知らない……さっきまでいたよね……
ここだべ……ふぅ、ちょっと校長先生に呼ばれてたべ……あぁ、怖かったべ
あ、先生。どうしたの!?
どうやらわたすのクラスの生徒が、こっそり教室で猫を育ててたらしいべ……学校に猫は連れてきちゃだめだって言ってたべ
へぇ……猫ぐらいいいのにね
ほんとうだべ……
キー入力で操作できるようにしてみよう!
つづいて、山田先生をキー入力で動かせるようにしましょう!
つづいて、わたすを方向キーで移動できるようにするべよ!
やったぁ
まず、game.jsファイルに書き加えて、使いたいキーをかんたんに登録できる機能を作っていくべよ!
js/engine/game.js
'use strict'
/**
* ゲームづくりの基本となるクラス
*/
class Game {
/**
* 引数
* width : ゲームの横幅
* height : ゲームの縦幅
*/
constructor( width, height ) {
//canvas要素を作成
this.canvas = document.createElement( 'canvas' );
//作成したcanvas要素をbodyタグに追加
document.body.appendChild( this.canvas );
//canvasの横幅(ゲームの横幅)を設定。もし横幅が指定されていなければ320を代入
this.canvas.width = width || 320;
//canvasの縦幅(ゲームの縦幅)を設定。もし縦幅が指定されていなければ320を代入
this.canvas.height = height || 320;
//ゲームに登場する全てのもの(オブジェクト)を入れるための配列
this.objs = [];
//ゲームに使用するキーと、そのキーが押されているかどうかを入れるための連想配列
//例 { up: false, down: false }
this.input = {};
//登録されたキーに割り当てられたプロパティ名と、キー名を、関連づけるための連想配列
//例 { up: "ArrowUp", down: "ArrowDown" }
this._keys = {};
} //constructor() 終了
/**
* startメソッドを呼び出すことで、メインループが開始される
*/
start() {
//デフォルトのキーバインドを登録する(使いたいキーを登録する)
this.keybind( 'up', 'ArrowUp' );
this.keybind( 'down', 'ArrowDown' );
this.keybind( 'right', 'ArrowRight' );
this.keybind( 'left', 'ArrowLeft' );
//メインループを呼び出す
this._mainLoop();
//イベントリスナーをセットする
this._setEventListener();
} //start() 終了
/**
* イベントリスナーをセットするためのメソッド
*/
_setEventListener() {
//なにかキーが押されたときと、はなされたときに呼ばれる
const _keyEvent = e => {
//デフォルトのイベントを発生させない
e.preventDefault();
//_keysに登録された数だけ繰り返す
for ( let key in this._keys ) {
//イベントのタイプによって呼び出すメソッドを変える
switch ( e.type ) {
case 'keydown' :
//押されたキーが、登録されたキーの中に存在するとき、inputのそのキーをtrueにする
if ( e.key === this._keys[key] ) this.input[key] = true;
break;
case 'keyup' :
//押されたキーが、登録されたキーの中に存在するとき、inputのそのキーをfalseにする
if ( e.key === this._keys[key] ) this.input[key] = false;
break;
}
}
}
//なにかキーが押されたとき
addEventListener( 'keydown', _keyEvent, { passive: false } );
//キーがはなされたとき
addEventListener( 'keyup', _keyEvent, { passive: false } );
} //_setEventListener() 終了
/**
* メインループ
*/
_mainLoop() {
//画家さん(コンテキスト)を呼ぶ
const ctx = this.canvas.getContext( '2d' );
//塗りつぶしの色に、黒を指定する
ctx.fillStyle = '#000000';
//左上から、画面のサイズまでを、塗りつぶす
ctx.fillRect( 0, 0, this.canvas.width, this.canvas.height );
//ゲームに登場する全てのもの(オブジェクト)の数だけ繰り返す
for ( let i=0; i<this.objs.length; i++ ) {
//スプライトやテキストなど、すべてのオブジェクトのupdateメソッドを呼び出す
this.objs[i].update( this.canvas );
}
//自分自身(_mainLoop)を呼び出して、ループさせる
requestAnimationFrame( this._mainLoop.bind( this ) );
} //_mainLoop() 終了
/**
* オブジェクトをゲームに追加できるようになる、addメソッドを作成
*
* 引数
* obj : 追加したいオブジェクト
*/
add( obj ) {
//this.objs配列の末尾に、objの値を追加
this.objs.push( obj );
} //add() 終了
/**
* 使いたいキーを登録できるようになる、keybindメソッドを作成
*
* 引数
* name : キーにつける名前
* key : キーコード
*/
keybind( name, key ) {
//キーの名前と、キーコードを関連づける
this._keys[name] = key;
//キーが押されているかどうかを入れておく変数に、まずはfalseを代入しておく
this.input[name] = false;
} //keybind() 終了
}
これで使いたいキーをかんたんに登録できるんだべ
ちなみに38〜42行目で、上下左右の方向キーをデフォルトで登録しているべよ
そっか。デフォルトで登録しておけば、ゲームをつくるたびに登録する必要がなくなるのね!
そして、登録したキーは、28行目で初期化したthis.inputが覚えておいてくれるべよ
この、覚えておいてもらうためのお願いは、112〜124行目に書かれているべよ
keybindメソッドが、キーを登録するためのメソッドだね!
もしほかに登録したいキーがあれば、このkeybindメソッドを呼び出すことでかんたんに登録できるんだべよ
便利だね!
つぎに、sprite.jsファイルのupdateメソッドから、onenterframeメソッドを呼び出すお願いを書いていくべよ
これは、ゲームクラスのループから、常に呼び出されるメソッドだべ
js/engine/sprite.js
'use strict'
/**
* スプライトに関してのクラス
*/
class Sprite {
/**
* 引数
* img : 画像ファイルまでのパス
* width : 画像の表示する範囲(横幅)
* height : 画像の表示する範囲(縦幅)
*/
constructor( img, width, height ) {
//this.imgに、あなたは画像ですよ、と教える
this.img = new Image();
//this.img.srcに画像ファイルまでのパスを代入
this.img.src = img;
//画像の初期位置
this.x = this.y = 0;
//画像を表示する範囲の横幅。引数widthが指定されていない場合、this.widthに32を代入
this.width = width || 32;
//画像を表示する範囲の縦幅。引数heightが指定されていない場合、this.heightに32を代入
this.height = height || 32;
//何番目の画像を表示するか
this.frame = 0;
} //constructor() 終了
/**Gameクラスのメインループからずっと呼び出され続ける
*
* 引数
* canvas : 紙(キャンバス)
*/
update( canvas ) {
//画像などを画面に表示するためのメソッドを呼び出す
this.render( canvas );
//スプライトを動かしたり、なにかのきっかけでイベントを発生させたりするために使うメソッドを呼び出す
this.onenterframe();
} //update() 終了
/**
* 画像などを画面に表示するためのメソッド
*
* 引数
* canvas : 紙(キャンバス)
*/
render( canvas ) {
//キャンバスの外にスプライトがあるとき、ここでこのメソッドを終了する
if ( this.x < -1 * this.width || this.x > canvas.width ) return;
if ( this.y < -1 * this.height || this.y > canvas.height ) return;
//X,Y方向に、何番目の画像か
const _frameX = this.frame % ( this.img.width / this.width );
const _frameY = ~~( this.frame / ( this.img.width / this.width ) );
//画家さん(コンテキスト)を呼ぶ
const _ctx = canvas.getContext( '2d' );
//画家さんに、絵を描いてとお願いする
_ctx.drawImage(
this.img,
this.width * _frameX,
this.height * _frameY,
this.width,
this.height,
this.x,
this.y,
this.width,
this.height
);
} //render() 終了
/**
* 常に呼び出され、スプライトの移動やイベントの発生などに使うメソッド。空なのはオーバーライド(上書き)して使うため
*/
onenterframe() {}
}
38行目で、onenterframeメソッドを呼び出しているべよ
その、onenterframeメソッドはどこにあるの?
75行目だべ
ちょっと待って
75行目のメソッドにはなにも書かれてないよ
ふっふっふ。これはオーバーライドして使うんだべ
オーバーライドって?
メソッドを上書きするんだべよ
では、実際にこのonenterframeメソッドを使ってみるべ!
js/main.js
'use strict'
//ブラウザがページを完全に読みこむまで待つ
addEventListener( 'load', () => {
//変数gameに、あなたはゲームですよ、と教える
const game = new Game();
//歩く速さ
const WALKING_SPEED = 4;
//変数yamadaに、あなたは山田先生のスプライト画像ですよ、と教える
const yamada = new Sprite( 'img/yamada.png' );
//常に呼び出される
yamada.onenterframe = () => {
//キーが押されたとき、山田先生が移動する
if ( game.input.left ) yamada.x -= WALKING_SPEED;
if ( game.input.right ) yamada.x += WALKING_SPEED;
if ( game.input.up ) yamada.y -= WALKING_SPEED;
if ( game.input.down ) yamada.y += WALKING_SPEED;
} //yamada.onenterframe 終了
//gameに、山田先生のスプライト画像を表示して、とお願いする
game.add( yamada );
//gameに、ゲームをスタートして、とお願いする
game.start();
} );
では、ブラウザを再読み込みしてみましょう!
やった。山田先生が動いた!
やっぱり動くと楽しいね!
ふっふっふ。注目してほしいのは15行目だべ
変数yamadaはスプライトだべから、Spriteクラスのメソッドを使うことができるんだべよ
そしてonenterframeは、Spriteクラスのメソッドだべ
Spiteクラスではなにも書かれていなかったonenterframeメソッドだべけど、ここでそのメソッドを上書きするんだべ
今回はわたすを操作するためのお願いを、上書きしてるべ
onenterframeは常に呼び出されるメソッドだから、そこに、キー入力があったときに移動するってお願いを書けば、方向キーが押されるたびに動いてくれるのね!
この上書きすることを、オーバーライドというから覚えておくべよ
はーい
はーい
シーンをつくってみよう!
つづいて、シーンを作っていきます。
シーンって、映画とかのシーン?
そうだべよ。場面のことだべ
といっても、今回のゲームはタイトルとメインの部分しかないべから、シーンはこの2つだけだべ
いまから作るの?
まずはここまでで作った部分を、1つのシーンに追加できるようにしてみるべ
タイトル部分は、もうちょっとあとの項目で作るから、すこし待ってて欲シーンだべ……ぷぷぷっ
……
……
……
しーん……
……はっ、一手先をいかれたべ
アルまで……もう!
えっ、なんのこと?
rpg/
|-- img (省略)/
|-- index.html
|-- js/
| |-- engine/
| | |-- game.js
| | |-- scene.js (追加)
| | `-- sprite.js
| `-- main.js
`-- sound (省略)/
さらに、index.htmlから呼び出すべ
index.html
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>くろねこラビリンス</title>
<style>
* {
padding: 0;
margin: 0;
}
canvas {
display: block;
}
</style>
</head>
<body>
<script src="js/engine/scene.js"></script>
<script src="js/engine/sprite.js"></script>
<script src="js/engine/game.js"></script>
<script src="js/main.js"></script>
</body>
</html>
つぎはscene.jsにいろいろ書いていくんだね
そうだべよ
js/engine/scene.js
'use strict'
/**
* シーンに関してのクラス
*/
class Scene {
constructor() {
this.objs = [];
} //constructor() 終了
/**
* シーンにオブジェクトを追加するときに呼び出されるメソッド
*
* 引数
* obj : スプライトやテキストなど(オブジェクト)
*/
add( obj ) {
//this.objsの末尾に、objを追加
this.objs.push( obj );
} //add() 終了
}
さきほどは、Gameクラスにaddメソッドを作って、そこにオブジェクトを追加していたべな
今度はそれを、Sceneクラスで行なっているんだべ
シーンにオブジェクトを追加できるようになったのね
でもそのシーンは、どうやって使うの?
ふっふっふ。Gameクラスをこんなふうにして欲しいんだべ
js/engine/game.js
'use strict'
/**
* ゲームづくりの基本となるクラス
*/
class Game {
/**
* 引数
* width : ゲームの横幅
* height : ゲームの縦幅
*/
constructor( width, height ) {
//canvas要素を作成
this.canvas = document.createElement( 'canvas' );
//作成したcanvas要素をbodyタグに追加
document.body.appendChild( this.canvas );
//canvasの横幅(ゲームの横幅)を設定。もし横幅が指定されていなければ320を代入
this.canvas.width = width || 320;
//canvasの縦幅(ゲームの縦幅)を設定。もし縦幅が指定されていなければ320を代入
this.canvas.height = height || 320;
//ゲームに登場する全てのもの(オブジェクト)を入れるための配列(削除)
//this.objs = [];(削除)
//シーンを入れておくための配列
this.scenes = [];
//現在のシーンをいれておくためのもの
this.currentScene;
//ゲームに使用するキーと、そのキーが押されているかどうかを入れるための連想配列
//例 { up: false, down: false }
this.input = {};
//登録されたキーに割り当てられたプロパティ名と、キー名を、関連づけるための連想配列
//例 { up: "ArrowUp", down: "ArrowDown" }
this._keys = {};
} //constructor() 終了
/**
* startメソッドを呼び出すことで、メインループが開始される
*/
start() {
//デフォルトのキーバインドを登録する(使いたいキーを登録する)
this.keybind( 'up', 'ArrowUp' );
this.keybind( 'down', 'ArrowDown' );
this.keybind( 'right', 'ArrowRight' );
this.keybind( 'left', 'ArrowLeft' );
//現在のシーン(currentScene)になにも入っていないときは、scenes[0]を代入
this.currentScene = this.currentScene || this.scenes[0];
//メインループを呼び出す
this._mainLoop();
//イベントリスナーをセットする
this._setEventListener();
} //start() 終了
/**
* イベントリスナーをセットするためのメソッド
*/
_setEventListener() {
//なにかキーが押されたときと、はなされたときに呼ばれる
const _keyEvent = e => {
//デフォルトのイベントを発生させない
e.preventDefault();
//_keysに登録された数だけ繰り返す
for ( let key in this._keys ) {
//イベントのタイプによって呼び出すメソッドを変える
switch ( e.type ) {
case 'keydown' :
//押されたキーが、登録されたキーの中に存在するとき、inputのそのキーをtrueにする
if ( e.key === this._keys[key] ) this.input[key] = true;
break;
case 'keyup' :
//押されたキーが、登録されたキーの中に存在するとき、inputのそのキーをfalseにする
if ( e.key === this._keys[key] ) this.input[key] = false;
break;
}
}
}
//なにかキーが押されたとき
addEventListener( 'keydown', _keyEvent, { passive: false } );
//キーがはなされたとき
addEventListener( 'keyup', _keyEvent, { passive: false } );
} //_setEventListener() 終了
/**
* メインループ
*/
_mainLoop() {
//画家さん(コンテキスト)を呼ぶ
const ctx = this.canvas.getContext( '2d' );
//塗りつぶしの色に、黒を指定する
ctx.fillStyle = '#000000';
//左上から、画面のサイズまでを、塗りつぶす
ctx.fillRect( 0, 0, this.canvas.width, this.canvas.height );
//現在のシーンの、ゲームに登場する全てのもの(オブジェクト)の数だけ繰り返す
for ( let i=0; i<this.currentScene.objs.length; i++ ) {
//現在のシーンの、すべてのオブジェクトのupdateメソッドを呼び出す
this.currentScene.objs[i].update( this.canvas );
}
//自分自身(_mainLoop)を呼び出して、ループさせる
requestAnimationFrame( this._mainLoop.bind( this ) );
} //_mainLoop() 終了
/**
* ゲームにシーンに追加できるようになる、addメソッドを作成
*
* 引数
* scene : 追加したいシーン
*/
add( scene ) {
//引数がSceneのとき、this.scenesの末尾にsceneを追加
if ( scene instanceof Scene ) this.scenes.push( scene );
//引数がSceneでなければ、コンソールにエラーを表示
else console.error( 'Gameに追加できるのはSceneだけだよ!' );
} //add()終了
/**
* 使いたいキーを登録できるようになる、keybindメソッドを作成
*
* 引数
* name : キーにつける名前
* key : キーコード
*/
keybind( name, key ) {
//キーの名前と、キーコードを関連づける
this._keys[name] = key;
//キーが押されているかどうかを入れておく変数に、まずはfalseを代入しておく
this.input[name] = false;
} //keybind() 終了
}
まず、23〜24行目は、消してしまって欲しいべ
その代わりに、27行目のように、scenesというプロパティを作るんだべ
29行目のcurrentSceneってのは?
現在のシーンを入れておくためのものだべ
たとえば、タイトルシーンと、メインシーンを作ったとしたら、最初はタイトルシーンを表示させたいべな
だから最初にタイトルシーンを入れておいて、そのあと、メインシーンに切り替える、というふうに使うんだべ
50行目は?
現在のシーン、つまりcurrentSceneになにも入ってなかったら、最初に追加したシーンを入れておくんだべよ
へぇ、じゃあcurrentSceneを指定し忘れちゃっても大丈夫なんだ……
あ、115〜120行目は、ゲームにシーンを追加できるメソッドに書き換えられてるんだね
うむ。さらにここで、ゲームにシーン以外のものを追加しようとしたときに、コンソールにエラーが表示されるようにしてみたべよ
これは、このゲームエンジンを使う人が、使い方を間違えてしまったときのバグを防ぐためだべ
作ったゲームエンジンを、だれかに使ってもらうときのことも考えてるのね!
では、いま作ったシーンの機能を、実際に使ってみるべよ
main.jsを、こんなふうに書き換えて欲しいんだべ
js/main.js
'use strict'
//ブラウザがページを完全に読みこむまで待つ
addEventListener( 'load', () => {
//変数gameに、あなたはゲームですよ、と教える
const game = new Game();
//歩く速さ
const WALKING_SPEED = 4;
//変数sceneに、あなたはシーンですよ、と教える
const scene = new Scene();
//変数yamadaに、あなたは山田先生のスプライト画像ですよ、と教える
const yamada = new Sprite( 'img/yamada.png' );
//常に呼び出される
yamada.onenterframe = () => {
//キーが押されたとき、山田先生が移動する
if ( game.input.left ) yamada.x -= WALKING_SPEED;
if ( game.input.right ) yamada.x += WALKING_SPEED;
if ( game.input.up ) yamada.y -= WALKING_SPEED;
if ( game.input.down ) yamada.y += WALKING_SPEED;
} //yamada.onenterframe 終了
//sceneに、山田先生のスプライト画像を追加して、とお願いする
scene.add( yamada );
//gameに、シーンを追加して、とお願いする
game.add( scene );
//gameに、ゲームをスタートして、とお願いする
game.start();
} );
13行目で、sceneというシーンを作っているんだべ
26行目で、そのsceneに、わたすのスプライトyamadaを追加して、29行目で、そのsceneをgameに追加してるんだべ
2段階になるんだね
ちなみに、実行結果はさきほどと変わらないべよ
シーンにも、毎フレームごとに呼び出される機能をつけよう!
つづいて、シーンにもonenterframeメソッドを作ってみましょう!
さきほど、Spriteクラスにonenterframeメソッドを作ったべな?
たしか、常に呼び出されるメソッドだったよね
オーバーライドして、キャラクターの移動のお願いを書けば、常に移動できるようになる!
そうだべ。オーバーライドは上書きのことだべな
さて、りこちゃん。このonenterframeメソッド、シーンでも使えたら便利だと思わないべか?
えっと……どうして?
一番最初のサンプルゲーム、動いていたのはわたすのようで、実際は後ろのタイルマップが動いていたべよ……
あ、山田先生のスプライトのonenterframeメソッドを使ってるのに、実際に動かすのはタイルマップなんだ!
え、それって、なにか問題があるの?
問題というわけではないべけど、わたすのスプライトのonenterframeメソッドに、音楽の変更や、ゴールしたあとのタイトルシーンへの切り替えまで、全部作るべか?
うーん、あまり気持ちよくないね……
でも、シーンのonenterframeメソッドなら?
あ、すっきりする! たしかに便利ね
そんなわけで、Sceneクラスのonenterframeメソッドを作っていくべよ!
js/engine/scene.js
'use strict'
/**
* シーンに関してのクラス
*/
class Scene {
constructor() {
this.objs = [];
} //constructor() 終了
/**
* シーンにオブジェクトを追加するときに呼び出されるメソッド
*
* 引数
* obj : スプライトやテキストなど(オブジェクト)
*/
add( obj ) {
//this.objsの末尾に、objを追加
this.objs.push( obj );
} //add() 終了
/**Gameクラスのメインループからずっと呼び出され続ける
*
* 引数
* canvas : 紙(キャンバス)
*/
update( canvas ) {
//スプライトを動かしたり、なにかのきっかけでイベントを発生させたりするために使うメソッドを呼び出す
this.onenterframe();
} //update() 終了
/**
* 常に呼び出され、スプライトの移動やイベントの発生などに使うメソッド。空なのはオーバーライド(上書き)して使うため
*/
onenterframe() {}
}
28〜31行目にupdateメソッドを作って、そこから36行目のonenterframeメソッドを呼び出しているべ
こんどはGameクラスのメインループから、updateメソッドを呼び出さなくっちゃ
js/engine/game.js
'use strict'
/**
* ゲームづくりの基本となるクラス
*/
class Game {
/**
* 引数
* width : ゲームの横幅
* height : ゲームの縦幅
*/
constructor( width, height ) {
//canvas要素を作成
this.canvas = document.createElement( 'canvas' );
//作成したcanvas要素をbodyタグに追加
document.body.appendChild( this.canvas );
//canvasの横幅(ゲームの横幅)を設定。もし横幅が指定されていなければ320を代入
this.canvas.width = width || 320;
//canvasの縦幅(ゲームの縦幅)を設定。もし縦幅が指定されていなければ320を代入
this.canvas.height = height || 320;
//シーンを入れておくための配列
this.scenes = [];
//現在のシーンをいれておくためのもの
this.currentScene;
//ゲームに使用するキーと、そのキーが押されているかどうかを入れるための連想配列
//例 { up: false, down: false }
this.input = {};
//登録されたキーに割り当てられたプロパティ名と、キー名を、関連づけるための連想配列
//例 { up: "ArrowUp", down: "ArrowDown" }
this._keys = {};
} //constructor() 終了
/**
* startメソッドを呼び出すことで、メインループが開始される
*/
start() {
//デフォルトのキーバインドを登録する(使いたいキーを登録する)
this.keybind( 'up', 'ArrowUp' );
this.keybind( 'down', 'ArrowDown' );
this.keybind( 'right', 'ArrowRight' );
this.keybind( 'left', 'ArrowLeft' );
//現在のシーン(currentScene)になにも入っていないときは、scenes[0]を代入
this.currentScene = this.currentScene || this.scenes[0];
//メインループを呼び出す
this._mainLoop();
//イベントリスナーをセットする
this._setEventListener();
} //start() 終了
/**
* イベントリスナーをセットするためのメソッド
*/
_setEventListener() {
//なにかキーが押されたときと、はなされたときに呼ばれる
const _keyEvent = e => {
//デフォルトのイベントを発生させない
e.preventDefault();
//_keysに登録された数だけ繰り返す
for ( let key in this._keys ) {
//イベントのタイプによって呼び出すメソッドを変える
switch ( e.type ) {
case 'keydown' :
//押されたキーが、登録されたキーの中に存在するとき、inputのそのキーをtrueにする
if ( e.key === this._keys[key] ) this.input[key] = true;
break;
case 'keyup' :
//押されたキーが、登録されたキーの中に存在するとき、inputのそのキーをfalseにする
if ( e.key === this._keys[key] ) this.input[key] = false;
break;
}
}
}
//なにかキーが押されたとき
addEventListener( 'keydown', _keyEvent, { passive: false } );
//キーがはなされたとき
addEventListener( 'keyup', _keyEvent, { passive: false } );
} //_setEventListener() 終了
/**
* メインループ
*/
_mainLoop() {
//画家さん(コンテキスト)を呼ぶ
const ctx = this.canvas.getContext( '2d' );
//塗りつぶしの色に、黒を指定する
ctx.fillStyle = '#000000';
//左上から、画面のサイズまでを、塗りつぶす
ctx.fillRect( 0, 0, this.canvas.width, this.canvas.height );
//現在のシーンのupdateメソッドを呼び出す
this.currentScene.update();
//現在のシーンの、ゲームに登場する全てのもの(オブジェクト)の数だけ繰り返す
for ( let i=0; i<this.currentScene.objs.length; i++ ) {
//現在のシーンの、すべてのオブジェクトのupdateメソッドを呼び出す
this.currentScene.objs[i].update( this.canvas );
}
//自分自身(_mainLoop)を呼び出して、ループさせる
requestAnimationFrame( this._mainLoop.bind( this ) );
} //_mainLoop() 終了
/**
* ゲームにシーンに追加できるようになる、addメソッドを作成
*
* 引数
* scene : 追加したいシーン
*/
add( scene ) {
//引数がSceneのとき、this.scenesの末尾にsceneを追加
if ( scene instanceof Scene ) this.scenes.push( scene );
//引数がSceneでなければ、コンソールにエラーを表示
else console.error( 'Gameに追加できるのはSceneだけだよ!' );
} //add()終了
/**
* 使いたいキーを登録できるようになる、keybindメソッドを作成
*
* 引数
* name : キーにつける名前
* key : キーコード
*/
keybind( name, key ) {
//キーの名前と、キーコードを関連づける
this._keys[name] = key;
//キーが押されているかどうかを入れておく変数に、まずはfalseを代入しておく
this.input[name] = false;
} //keybind() 終了
}
97行目で、現在のシーンのupdateメソッドを呼び出しているべ
これでシーンのonenterframeメソッドが使えるんだね
js/main.js
'use strict'
//ブラウザがページを完全に読みこむまで待つ
addEventListener( 'load', () => {
//変数gameに、あなたはゲームですよ、と教える
const game = new Game();
//歩く速さ
const WALKING_SPEED = 4;
//変数sceneに、あなたはシーンですよ、と教える
const scene = new Scene();
//変数yamadaに、あなたは山田先生のスプライト画像ですよ、と教える
const yamada = new Sprite( 'img/yamada.png' );
//sceneに、山田先生のスプライト画像を追加して、とお願いする
scene.add( yamada );
//ループから常に呼び出される
scene.onenterframe = () => {
//キーが押されたとき、山田先生が移動する
if ( game.input.left ) yamada.x -= WALKING_SPEED;
if ( game.input.right ) yamada.x += WALKING_SPEED;
if ( game.input.up ) yamada.y -= WALKING_SPEED;
if ( game.input.down ) yamada.y += WALKING_SPEED;
} //scene.onenterframe 終了
//gameに、シーンを追加して、とお願いする
game.add( scene );
//gameに、ゲームをスタートして、とお願いする
game.start();
} );
17〜18行目と20〜27行目は、順番を入れ替えたべ
そして21行目は、sceneのonenterframeメソッドを使うように書き換えたべよ
実行結果はさっきと同じだね
次のページでは、タイルマップを作っていきます。
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