ITの分野で使われるサーバーは、遠く離れた場所からでも、いろんな機能を使わせてくれるパソコンのことです。
サーバーとは?
みなさんがレストランなどで食事をしているとき、お水をもう一杯のみたいな、と思ったら、ウォーターサーバーのところにお水を取りにいきますよね。
ウォーターサーバーは、レストランに来てくれた人に、お水をくれます。
言い換えれば、お水が出る、という機能を、みんなに使わせてくれるわけです。
さて、ITの分野でのサーバーは、遠く離れた場所から、いろんな機能を使わせてくれるパソコンのことです。
そう思うと、レストランのウォーターサーバーに似ていますよね。
しかし、ITの分野でのサーバーは、歩いてその機能を使わせてもらいに行くわけにはいきません。だって、遠く離れた場所にあるんですから。
でも心配いりません。みなさんも、遠く離れた場所のものや人とつながる方法を、もう知っているはずです。
そうです。インターネットです。
たとえば、みなさんはパソコンやスマホで、いろんなホームページを見ますよね。
そのホームページは、Webサーバーというものに保存されています。そしてWebサーバーは、みなさんが見たいホームページを、みなさんのところに送ってくれる機能を持っています。
つまりまとめると、ウォーターサーバーはお水を出してくれますが、Webサーバーはホームページを送ってくれる、ということです。
また、サーバーはWebサーバーだけではありません。メールを送ったり受け取ったりできるメールサーバー、ドメインとIPアドレスを結びつけてくれるDNSサーバー、などがあります。
ただ、これらはちょっとむずかしい話になってしまいますので、まずはWebサーバーについてを、ちゃんと知っておくことが大切です。そうすることで、ほかのサーバーについても、なんとなく分かってくると思います。
もっとくわしい、サーバーの説明
では、もっとくわしく、サーバーとはなんなのかを見ていきましょう。
さきほど、サーバーは遠く離れた場所にあるパソコン、という話をしました。
しかし、その例えにピンとこない方も多いかもしれません。
だってサーバーは、わたしたちが使っているパソコンとは、あまりに機能が違いすぎるんです。
でも、ちょっと待ってください。わたしたちが使ってるパソコンだって、WindowsとMacでは使えるソフトが違いますし、Windows10とWindows11でも見た目がだいぶ変わりますよね。
つまり、パソコンっていろいろあるんです。
そしてサーバーも、わたしたちが使っているものと基本的にはおなじ、パソコンです。
さて、ちょっと話は変わりますが、インターネットにつながったパソコンやスマホはみんな、お互いにその中へ入り込むことができます。
でもパソコンやスマホの中には、大切なデータも入っていたりしますよね。ですので、ほかの人が自分のパソコンやスマホに入り込めないようにする仕組みが、ちゃんとあります。
ちなみに、その仕組みを破って、入り込むのがハッキング(クラッキング)です。
でもそれは、逆にいえば、あえてほかの人が自分のパソコンに入り込めるようにすることもできる、ということです。
さて、サーバーは遠く離れた場所にあるパソコンです。
そしてパソコンは、あえてほかの人が入り込めるようにすることもできます。
そうです。つまり、遠く離れた場所にあるパソコンに入り込んで操作、つまり遠隔操作することもできるようになるんです。
もちろん、自分だけが入り込めるように、ちゃんと設定します。
その遠く離れたパソコンに、専用のソフトをインストールすることで、そのパソコンはサーバーとして使うことができるようになります。Webサーバーであれば、nginxやApacheといったソフトです。
さまざまな設定は必要ですが、これでそのパソコンにホームページのデータを送って、保存してあげれば、世界中からそのホームページを見ることができるようになります。
この、アクセスするとホームページを送ってくれる、という機能を持ったパソコンが、Webサーバーです。
しかし、ここで、こう思う方も多いと思います。じゃあ、自分のパソコンにそのソフトを入れればWebサーバーになるんじゃないの、と。
答えは、はい、で、かんたんではありませんが、Webサーバーになります。
なので、サーバーは遠く離れた場所のパソコン、というのは、ちょっと嘘です。
でも、そこに保存されたホームページを見る人にとっては、どこか遠くのパソコンです。
ただ、サーバーは、24時間ずっと立ち上げておかなければいけません。なぜなら、いつそのパソコンに保存されたホームページを見たい人がいるか分からないからです。
さらに、そのパソコンが止まってしまった、といったことになるのも、防ぐ必要があります。止まっている間にホームページを見にきてくれる人がいたら、つながらないじゃん、となってしまうからです。
ですので、自分の家でサーバーを立ち上げるのは、とっても大変なことなんです。
そんなわけで、多くの方は、レンタルサーバーというものを使って、ホームページを運営しています。
レンタルサーバーは、どこか遠くのパソコンの保存できる場所を少し借りて、そこにホームページのデータを送ることで、世界中の人々がそのホームページを見れるようになるものです。
さきほどは、遠くのパソコンに入り込むだの、専用のソフトをインストールするだの、ちょっとむずかしい話をしてしまいました。しかし、多くのレンタルサーバーでは、そういったむずかしいことをしなくても、かんたんにホームページを運営できるように作られています。
まとめ
サーバーは、遠く離れた場所から、さまざまな機能を使わせてくれるパソコンのことです。
いろんなサーバーがありますが、代表的なものはWebサーバーです。
ウォーターサーバーが水を出してくれるように、Webサーバーは自分が見たいホームページを送ってくれます。
本格的なサーバーでホームページを運営するには、それなりの知識がいりますが、多くのレンタルサーバーは、むずかしい設定をしなくても使える仕組みになっています。