DHCPは、インターネットに繋がれたコンピュータに、IPアドレスなどの通信に必要な情報を割り当てるための約束事(プロトコル)です。
DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)とは?
DHCPはDynamic Host Configuration Protocolの頭文字をとったもので、インターネットに繋がれたコンピュータに、IPアドレスなどの通信に必要な情報を割り当てるための、約束事です。
DHCPのPはプロトコルの頭文字で、プロトコルは約束事のことです。
約束事、というのが分かりにくいのですが、つまり、あれはああで、これはこう、ということです。
ではまず、DHCPの前に、IPアドレスについて知っておく必要があるので、そちらから説明します。
たとえば、りこちゃんとアルくんが学校に行くと、先生が出席を確認します。
1番、りこちゃん!
はーい
2番、アルくん!
はい
この、1番、2番、といった出席番号ですが、これはクラスのなかでかぶることは絶対にありません。
2番、りこちゃん!
はい……あれ?
このようにかぶってしまうと、出席番号の意味がありません。
もう、出席番号なんてわけわかんないべ! 廃止するべ!
うそっ!
山田先生は、出席番号のデータをすべて削除してしまいました。
ふっふっふ。出席番号のデータをすべて消しておいたべ
あれ、きみは出席番号……
しまったべ。出席番号をなくしてしまったから誰だか分からないべ! きみはこの学校の生徒だべか?
ひどい!
さて、本来は「守譜雲府第四小学校3年5組2番」というのが、アルくんの情報です。
まだ新しい先生とかは、この出席番号を参考に、生徒たちの名前を覚えていきます。
しかし「守譜雲府第四小学校3年5組2番」というのは長いので、もっと短くして、「4.3.5.2」というふうにしたとします。
この「4.3.5.2」というのが、アルくんのIPアドレスです。
これがなくなってしまうと、さきほどの山田先生とアルくんのように、誰がどの生徒なのか分からなくなってしまい、もう授業どころじゃなくなってしまいます。
もっと具体的な話をすると、IPアドレスはそれぞれのコンピュータに割り当てられた番号のことです。
IPアドレスがなければ、インターネットを使ってサイトを見たりすることはできません。なぜなら、インターネットからのデータを、どのパソコンに送ればいいのか分からないからです。
IPアドレスを自分で割り当てることもできるのですが、ほかのコンピュータとかぶってしまうといけないですし、いちいち割り当てるのもめんどくさいです。
そこで、ルータにはDHCPサーバ機能があり、LANに繋がっているコンピュータは自動的にIPアドレス(など)が割り当てられます。
この、IPアドレス(など)を割り当てるための約束事がDHCPです。
アルくん、さっきのは冗談だべ
ちゃんと覚えているべよ
よかった!
まとめ
IPアドレスは、それぞれのコンピュータに割り当てられた番号のことです。
ルータにはDHCPサーバ機能があり、それぞれのコンピュータに、自動的にIPアドレス(など)を割り当てます。
DHCPは、そのIPアドレス(など)を割り当てるための約束事のことをいいます。