ROM(Read Only Memory)は、読み込むことしかできないメモリのことです。
……というのが、多くの方が使っている意味です。
しかし本当はちょっと違って、ROMには大きく分けてふたつの種類があります。
「読み込むことしかできないROM」と、「読み書きができるROM」です。
ROMとは
本とノートがあったとします。
本は読むことができます。
ノートは、書くことも、それを読むことも、消しゴムで消すこともできます。
この、「本」が「ROM」に当たります。
また、「ノート」は、SSDやハードディスクなどの「ストレージ」に当たります。
……ほんとうならば、そういうふうなのですが、ROMでも、書き込んだり、消したりが、できるものがあります。
もっとくわしいROMの説明
ハードディスク、SSD、USBメモリ、などの「ストレージ」は、いろんなものを書き込んだり読み込んだりできます。
これは、鉛筆で書き込んだり、消しゴムで消したり、読んだりできる、ノートによく似ています。
しかし「ROM」は、読み込むことしかできません。
アーティストのCDだったり、ゲームソフトのディスクだったり、映画のBlu-rayなどが、ROMです。
ストレージを「ノート」に例えるのであれば、ROMは「本」に例えることができます。
ノートは読むことも書き込むこともできますが、本は読むことしかできません。
しかし、スマホの場合はちょっと違います。
というのも、スマホでは、書き換えができる保存領域、つまりストレージのことを「ROM」と書かれていることも多いんです。
と、ここまでが、多くの方が使っているROMの意味です。
さて、ここで、スマホではストレージのことを「ROM」と書くことについて、ちょっとだけ説明します。
まず、「ROM」は「Read Only Memory」、つまり「読み込みだけのメモリ」です。
しかしある日、すごいものが発明されてしまいました。
読み込むことはもちろん、書き込むことも消すこともできる、まるでハードディスクみたいなROMです。
これを「フラッシュROM」といいます。
また、フラッシュROMのことを、「フラッシュメモリ」ともいいます。
フラッシュROMは、USBメモリ、SSD、SDカード、などに使われています。
そしてもちろん、スマホのなかのストレージも、フラッシュROMが使われています。
つまり、私たちが使っている多くのストレージは、書き込むことも消すこともできる、読み込みだけのメモリ(Read Only Memory)なんです。
でも、「書き込むことも消すこともできる、読み込みだけのメモリ」なんて、なにがなんだか分からないですよね。
なので、ふだんはフラッシュROMのことを、ROMとは言わないです。
でもなぜか、スマホのときだけはROMと言ってしまいます。
まとめ
ROMは、読み込みしかできない(はずの)メモリです。
アーティストのCD、ゲームソフトのディスク、映画のBlu-rayなどが、ROMです。
しかしある日、「書き込むことも消すこともできるROM」ができました。
それが「フラッシュROM(フラッシュメモリ)」です。
フラッシュROMは、スマホのストレージ、USBメモリ、SSDなどに使われています。
多くの場合は、ROMといえば「読み込みしかできないメモリ」を指しますが、スマホのときだけは「書き込むことも消すこともできるメモリ」を指します。
ただ、RAMとは別物ですので、ご注意ください。