作曲をする時、なかなかいいメロディが浮かばずに悩むことはありませんか?
綺麗なメロディを作るにはちょっとしたコツがあります。
このコツさえ掴めば、誰でも簡単に美しく自然なメロディを作ることができるのです。
今回はそのコツをご紹介していきたいと思います。
メロディの考え方について
メロディの考え方は、大きく4通りの方法があります。
- いきなりメロディを考える
- 歌詞からメロディを考える
- コード進行からメロディを考える
- コード進行と歌詞からメロディを考える
人によっては伴奏を完全に作ってしまってからメロディを考えるという方もいますし、歌詞とメロディを同時に考えてしまう場合もあると思いますが、大きくはこの4つだと思います。
オススメしない作曲方法
さて、この中でも私があまりおすすめしない方法は「いきなりメロディを考える」です。
いきなりですが、ここでいちど、適当なメロディを口ずさんでみてほしいのです。
すると大抵の場合、何か曲のメロディを口ずさんでしまったり、あまりしっくりこないメロディになってしまうと思います。
なんか違うなと、他のメロディを口ずさんでみても、なかなかこれといったものが決まらずずっと悩み続けてしまい、どんどん抜け出せなくなっていきます。
オススメの作曲方法
曲作りをする上で自分が最もおすすめする方法は、コード進行と歌詞からメロディを考える方法です。
なぜなら、コード進行と歌詞がメロディを作る手助けをしてくれるのです。
コード進行と歌詞から曲をつくるといっても、あまり固く考えないで下さい。
例えば最初に決めたコード進行に、自分が思いついたメロディが合わなかったらコード進行を変更すればいいのです。
コード進行の考え方
コード進行はメロディが思いつくきっかけとなります。
まずは7thとかsus4とか厄介なコードは無しにして、メジャーコードとマイナーコードのみで考えます。
さて、ではコード進行はどのように作るのでしょうか。
これはよく使われるコード進行をそのまま使うのが手っ取り早いでしょう。
え……それってパクリ……。いえいえ、コード進行に著作権はありませんので大丈夫なんです。
コード進行には王道が3つあります。
- カノン進行 : C → G → Am → Em → F → C → F → G
- 王道進行 : F → G → Em → Am
- 小室進行 : Am → F → G → C
この中のどれかでもいいですし、好きなコード進行があるのならばそれでも構いません。
さらに一部を違う和音に変えてみたり、7thやsus4に変えてみたりしてアレンジしても面白いです。
また、アレンジするときに、音楽理論を無視してしまうと、あまりよくないものになる可能性が高いですので、無茶はしないようにした方が無難です。
コード進行にもさまざまな決まりがあり、それにはなるべく反抗しない方が良いです。
ただ、反抗した方がいい曲になることもあったりするから、ここが難しいのですが。
音楽理論の決まりは、決まりというよりも、おすすめの方法と思った方がいいかもしれません。
Am → C (ハ長調の場合)
G → F (ハ長調、イ短調の場合)
上のような進行を思いついたときは、一度立ち止まって考えてみてください。
ドミナント(G)はトニック(C, Am)へ行く様にします。ここで難しいのはEmですが、Emはトニックともドミナントともみなすことができます。
絶対にそうしなければならない訳ではないのですが、長いものに巻かれれば間違いないというのもあります。
歌詞について
さて、コード進行を作ったとして、こんどは歌詞を考えます。
メロディーだけで作っていると、自分の中から出てくる旋律はどうしても限られてきます。
そんな中でメロディーを思いつかせる切っ掛けに一番なるのが歌詞です。
さて、どうして歌詞がメロディ制作に重要になるのでしょうか。
自分の中に無い旋律を考えられる
メロディーだけで考えようとすると、自分の曲のクセの様なものがありますから、新たな曲を作るのがとても難しいです。
しかし、歌詞を最初につくると、その歌詞の文字数や言葉の発音などから、今まで自分の中には無かったはずのメロディーが思いつくと同時に、その歌詞に合うメロディを考えることができます。
歌詞をじっくり考えられる
言葉は元々文字数が決まっていますから、作ったメロディーに歌詞をつけるのはとても大変です。
どうしても文字数が合わなかったら、その部分のメロディーを少しだけ作り直したりという作業も発生します。
しかし、旋律に数はありません。
文字数にあった言葉を考えるよりも、文字数にあったメロディーを考える方が簡単なのです。
コード進行に歌詞をのせる
さて、ここでコード進行に歌詞をのせていきたいわけですが、やはり多くの方がここで戸惑うと思います。
しかし難しく考えることはありません。方法はとても簡単です。
コード進行に合わせて、歌詞を読むのです。
頭の中でコード進行を思い浮かべながら読んでもいいですし、実際にピアノやギターで音を鳴らして読んでみてもいいと思います。コードをDTMソフトに入力して、それに合わせて読むのもありです。
楽しい歌詞ならば、商品を紹介するアナウンサーのモノマネをして読んでみます。
悲しい歌詞ならば、どうすればその悲しさを相手に伝えることができるのかを考えながら読みます。
日本語の発音は、英語に比べれば音程は少ないですが、それでも音程があります。ちょっと音程を大げさしてに読んでみてもいいかもしれません。
例えば、森高千里さんの「雨」ってすごくいい曲だと思うのです。
例えばこの部分です。
思いきり 泣いて 強く抱かれたいけれど 今の私は 遠すぎるあなたが
森高千里 「雨」より引用
感情を出して読んでみると、ほとんどその曲のメロディになると思いませんか?
作った歌詞をどうやって読めば、相手にその気持ちを伝えることができるのか、役者になったつもりで読んでみるのが、美しく自然なメロディを作るコツです。
メロディーから曲を作る方法はお勧めできない
以上のことから、いきなりメロディーから作る方法は、あまりおすすめできないと最初に書いた理由を分かっていただけたのではないでしょうか。
これは自分の経験からの話なのですが、いきなりメロディを作ろうとすると、まずメロディが思いつかなかったり、どこかで聞いた事のあるメロディーになってしまったりという事があります。
また、DTMで作曲する場合、同じメロディーの繰り返しが多くなってしまう場合があるのです。
歌詞から作ることで、このメロディの繰り返しを避けることができ、曲が単調になるのを防ぐことができます。
まとめ
作曲をするとき、重要なものの1つとして、メロディをどのように考えるかがあります。
その手助けをしてくれるのが、コード進行と歌詞です。
コード進行に合わせて、役者になったつもりで作った歌詞を読む。
これこそが、美しく自然なメロディを作るコツだと私は思います。